新生活、始まりの季節に向けて

桜 ソメイヨシノ 院長からのメッセージ

2021年春、スタートの季節

令和3年1月7日から約2か月半続いた全国レベルの新型コロナウイルス感染予防の自粛期間も、3月21日をもって終了しました。
皆さま、本当にお疲れ様でした。自粛下でもそれぞれの立場に応じて、用心しながら社会を維持していく必要な仕事、会議、個人面談などを直接またはオンラインをまじえて実施され、社会の土台維持に努められた方々も沢山おられたことと感謝申しあげます。

当院に通院中の方々も、昨年から始まった新型コロナウイルスの日々を無事に乗り越えられました。この経験を生かしてこれからの日々を、身に付いた良い習慣や対策と共に、グレードアップした健康を目指していかれることでしょう。

ワクチン接種に関して、心配な方は、主治医にご相談を

3月に入り、日本でも新型コロナウイルスワクチン(ファイザー社)の接種が始まりました。

今後、接種時、接種後の報告が積み重なっていくので、多方面から検討され、そのデーターが漸次発表されるでしょう。

接種に関して心配な時は、主治医にご相談されることをお勧めします。今のところ、副反応はあっても適切な治療がなされ、おおむね順調に経過しているように思います。

桜の花言葉は“永遠の愛” “心の平安” 

満開のソメイヨシノ

自然の巡りも今年は予想外で、特に桜の開花宣言が早くも3月11日に広島で出されました。今年の3月11日は、東日本大震災10年目にあたり、当地の方々はもちろん日本中で祈りがささげられた日でした。

まさかの桜の開花の後も、日本列島で次々と開花宣言が出され、まさにこれからの2週間は桜の見頃の所が多いでしょう。今年のように、静かに桜の花を見上げながら楽しむ時間を、桜はきっと喜んでくれるでしょうね。

桜の花言葉を引いてみると “永遠の愛” “心の平安” とのことでした。

3月11日の同じ日に桜の開花宣言が始まったことを思うと、災害に遭われ、今も家族や知人との別離の深い悲しみを抱えながら、会いたい気持ちと前向きに生きる気持ちで日々努めている方々に、“いつもそばにいて、心からのエールを送っているよ” という愛と励ましの言葉を感じて、温かい気持ちになりました。

日本でワクチンが普及する前の先人の知恵


ところで、私は最近、もう一つのエール(メッセージ)を感じています。

それはワクチン発見以前の私たちの先祖からです。

今では、当たり前のようになっている各種伝染病のワクチン接種、
その最初のワクチンは、天然痘のワクチンでした。
18世紀半ば(1797年ごろ、日本はまだ江戸時代です)
イギリスの外科医師、エドワード・ジェンナーが、ワクチン接種で感染予防をするという道を切り開きました。

ジェンナーは「乳搾りの女性は弱い天然痘(命を落とす危険がない牛痘)にはかかるけれど、天然痘自体にはかからない」という事実に気がつき、乳搾りの女性にできた水泡から取り出した液体を少量ずつ男の子に注射したところ、男の子は天然痘にかからなかった。という研究が天然痘ワクチンの始まりでした。

日本でワクチンが普及しはじめたのは昭和になってからです。

日本でのワクチン普及は、ジェンナーの天然痘ワクチン開発の時代(江戸時代)からずいぶん遅れ、昭和になってからです。1948年(昭和23年)予防接種法が公布されました。

それまで免疫は自然獲得免疫によるものでした。

多くの祖先の方々が伝染病にかかっても生き延びながら、今の私たちに生命をつないでくださったことを思うと、本当にありがたいエールとして身にしみ、生きることの大切さについて考えます。

200年前の衛生管理の方法にもあった3蜜回避


ワクチン普及のはるか昔から日本人らしい衛生管理の方法がありました。
近年になり文章として残されているものの一つを例に挙げてみましょう。
1810年代に、橋本白寿医学者が書いた「国字断毒論」には、現在行われている3密回避が、すでに古くから教えられ実行されていたようです。
そのころは痘瘡が流行しておりました。 
その戒めとして

  1. 飴菓子の類、すべて買い食いを厳しく禁ずべし
  2. 祭り、劇場見物、すべて人多く集まるところへ行くことは遠慮すべし
  3. 習書、読書などすべて稽古事にて他所に行くを遠慮すべし 

伝染経路には3つあり、

  1. 病に近寄りて熱気、鼻に入る 
  2. 手に触れることから 
  3. 食物から入る

と書かれています。

伝染経路については、まるでマスクの効用について述べているようですね。マスクは大正時代から使われていたようです。

また患者を隔離して世話するのは、以前に病にかかって治った人が担当するようにしていました。

今、私たちが実行している物とよく似ていますね。

私たちが、感染症に対して良い習慣を自然に守れるのは、このような歴史的な先人の知恵を受け継いでいるからのように思えてなりません。本当にありがたいことですね。

最後に

手洗い

自粛期間は終わりましたが、新型コロナウイルスがなくなったわけではありません。新型コロナウイルスが一般ウイルスになるまで、(感染症法2類から5類まで)まだ時間がかかりそうです。
再び感染が広がらないよう、今まで通りマスク、手洗い、うがい、消毒、換気をこまめにし、十分な睡眠をとり、感染予防に気をつけながら、この春を楽しみましょう。

では皆さまが、これからの日々と、健康を大切に思い、お互いに助け合いながら生きて行けますよう祈っています。

若樹内科クリニック 院長 安田浩子

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