*2014 年8月
- 熱中症と予防について
- ◎熱中症の症状
- ◎熱中症により体温が高い時、身体の熱を下げることが重要です。
- ◎熱中症予防は水分補給がとても重要です。
- ◎暑くない季節でも、飲料水から1.2Lの補給が必要です。
- ◎暑い夏は、汗をかく量が増えますので多めの水分補給が大事です。
- ◎真夏の暑い日や激しいスポーツをした時などは約3Lもの汗をかくといわれています。
- ◎汗をかいた時には、水分と同時にナトリウム(塩分)、カリウムなども一緒に失われています。
- ◎たくさん汗をかく時や運動時の水分補給は
- ◎毎日の食事からの、水分、ビタミン、ミネラル補給はとても大事です。
- ◎睡眠不足、飲酒、朝食を食べていない、などにより熱中症になりやすくなりますので、日頃の体調管理にも注意しましょう。
熱中症と予防について
各地で熱中症で入院 とのニュースが新聞に載るようになりました。
熱中症は身体から失われる水分「脱水」に見合う水分摂取が充分でないために、体内の水分バランスが崩れたことが原因で起こる危険な状態であることは、皆さまご存じと思われますが、確実な予防が大切なので、まとめてみました。
◎熱中症の症状
軽度:立ちくらみ、めまい、こむら返りなど
症状が進むと:激しい頭痛や吐き気、体のだるさなど
重度:痙攣、意識の混濁、昏睡状態
◎熱中症により体温が高い時、身体の熱を下げることが重要です。
首の両側、脇の下、足の付け根の太い血管が通っている箇所を冷やすのが効果的です。
シャワーで冷やす。水風呂は熱が逃げにくくなるので、シャワーの方が効果的です。
◎熱中症予防は水分補給がとても重要です。
私たちの身体は、水分摂取量(飲料、食物、体内で作られる代謝水、など)と排泄量(尿、便、皮膚、気管など)で、バランスが保たれています。
たくさん汗をかかなくても、毎日、水分は失われています。
通常時の成人で1日に約2.5Lの水分が失われます。
尿:1.5L 便に含まれる水分:0.1L
皮膚呼吸や肺呼吸で失われる水分:0.9L
合計2.5L
どれくらい摂取しているかというと
食物から1.0L
体内で作られる代謝水0.3L
飲料水 1.2L
合計2.5L
◎暑くない季節でも、飲料水から1.2Lの補給が必要です。
1回150~200ml、コップ1杯を目安に水分を摂るようにしましょう。
通常は、起床時、各食事の時、入浴の前後、就寝時など
意識的に水分を取るようにしましょう。
◎暑い夏は、汗をかく量が増えますので多めの水分補給が大事です。
汗をかいている気がしなくても、体温を下げようと身体から水分が失われています。
1日にどれくらい汗をかいていると思われますか?
1日にかく汗の量は人によっても違いますが、
◎真夏の暑い日や激しいスポーツをした時などは約3Lもの汗をかくといわれています。
また炎天下や暑い工場などで働く方はその数倍の汗をかくといわれています。
◎汗をかいた時には、水分と同時にナトリウム(塩分)、カリウムなども一緒に失われています。
水分だけでなく、塩分なども一緒に補給する必要があります。
汗をかく前後などは、市販されているスポーツドリンクやイオン飲料も上手に利用しましょう。
◎たくさん汗をかく時や運動時の水分補給は
運動30分前、運動中、運動後とこまめに水分を摂るようにし、
30分毎に1回200~250ml、コップ1杯よりも少し多めを目安に水分を摂ると良いといわれています。
◎毎日の食事からの、水分、ビタミン、ミネラル補給はとても大事です。
飲料水からの水分補給の他、食事の時にスープやみそ汁、吸い物などで塩分、電解質等を一緒に摂る事もお勧めします。
◎睡眠不足、飲酒、朝食を食べていない、などにより熱中症になりやすくなりますので、日頃の体調管理にも注意しましょう。
*飲酒は、水分補給にはなりません。逆効果です。
- 熱中症は急激に気温が上がり暑さに身体が慣れていない時、蒸し暑く汗が上手にかけない時にも、熱中症にかかりやすくなります。
- 室内の温度や湿度調節にも気をつけましょう。
- また、ご高齢の方やお子様は自覚症状がない事がありますので、周りの方が充分に注意し、水分補給にも気を配りましょう。
- 小さなお子様の場合、地面からの照り返しにより、大人が感じる温度より3~5℃高く感じていますので充分に注意してあげましょう。
ご高齢の方が室内でも熱中症になったり、学生が運動中に気分が悪くなり、救急車で病院に搬送されたニュースが多くなりましたので、ご本人は勿論、周りの方も充分に注意を願いします。
体調管理をしっかりして、熱中症を防ぎ、今年の夏を爽快に楽しく乗りきってください。
院長 安田浩子