管理栄養士の先生より・糖尿病の食事についてのアドバイス。
いつの間にか体重が増えた結果、
糖尿病の検査で血糖値や.HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)が上昇傾向・・・
どうしようとお困りの方はいませんか?
糖尿病の治療の目標
糖尿病の治療の目標は、
血糖・脂質・血圧などを正常値に近づけることで、糖尿病合併症の予防や進み方を抑えることです。
糖尿病があると三大合併症(眼・腎臓・神経障害)の他に、心血管障害や脳梗塞のリスクが高まったり、上気道炎などの感染症に罹りやすく、また治りにくくなります。
大事なことは体重の適正化です。
もし肥満があれば食べる量の摂りすぎを考えましょう。 適正な体重(つまり標準体重)に近づくことで、糖尿病を改善するインスリン(膵臓にある膵島B細胞から分泌されるホルモン)の働きを、効果的にすることができます。
適正体重は・・・標準体重を参考にします。
標準体重=身長(m)×身長(m)×22±10% を基準とします
食事量=標準体重×30kcal です。
例えば
160㎝の方の標準体重は
1.6×1.6×22=56.3㎏ と計算されます。
これをもとにして、
56.3の10%=5.63
56.3±5.63
51㎏~62㎏ が適正範囲となります。
この160cm方の食事量は
標準体重(56.3㎏)×30kcal=1689kcal⇒1700kcal
が基準となります。
食事量が多ければ体重が増えるし、少なければ体重は少しずつ減ることでしょう。
その結果を見ながら、さらに食事量を調節して、この方により適した食事量とします。
基準量から、それぞれの方の生活に合ったオーダーメイドカロリーにしていくことが大事です。
運動している方は筋肉が多くなり体重は大目になります。
何をどれだけ食べれば良いのでしょう?
一日に食べる目安の一例を挙げてみましょう。
この量を参考にしながら、実際には個人差、病態を考慮して食事を考えていきます。
糖尿病の方の食事のコツ
- ごはんなどの主食はきちんと食べた方が長続きします。
- 野菜を先に食べることで血糖値の上昇が緩やかになります。
- 果物はおやつとして食事の間に食べるより食後に一緒に食べたほうが全体の血糖値を上げません。
- 食品交換表(第7版)が発売されましたが、炭水化物の取り方の提案、たんぱく質や脂質の取り方についての提案がされています。
極端な低糖質は結果として、脂質あるいはたんぱく質が多くなり、腎障害を進めることにもなります。そのほか体内での栄養代謝バランスが偏り、肝臓などの負担が多くなりますので、医師に確認した方が良いでしょう。
食事のとり方に関してはお気軽にご相談ください。